まずはこちらのツイートをご覧下さい。
今回はこちらの内容を深掘りしていこうかと思います。
【英文解釈の圧倒的利点】受け取る英語の情報の質を上げる方法

前提として「受験英語はそんなに悪いものではない」と思っています。
しかしながら、受験(学校英語)を経て、
日常的に英文を読むようになった時に気をつけないといけなことがある、と感じています。
それはテスト対策をし過ぎることによって身につく癖に関するものです。
僕もがっつり癖が付いてしまっていたのですが、
「点数を取ることが第一優先であり、内容把握が疎かになる」
ということです。
今後、英語を読むときは受験生の感覚を捨てる

テストでは最悪、点数さえ取れすれば、内容は把握していなくても別に構いません。
もちろん、内容を把握しなくても点数が取れると言っているわけではありません。
優先順位の問題です。
そして、学生の頃から問題を解きまくっているということもあり、
普段の英文を読んでいる時にその癖がふとでてしまうことがあるんですね。
テスト勉強をしすぎたための思わぬ弊害について書いていきたいと思います。
英文を読む目的は何か?

英文を読む目的は
『著書が書いた文章をちゃんと理解して頭にいれること』
だと思います。
「点数を取るため」というのは、むしろ超特殊な状況です。
普通の英語を読む目的は内容把握であって、
かっこつけて説明するなら、
情報空間に臨場感を感じ、それに自分の中に新しいゲシュタルトを作っていくことが読書の目的のはずです。
※「ゲシュタルトとは何か?」についてはこちらの記事がおすすめ↓[kanren postid=”129″]
なんでカッコつけて書き直したのかはスルーしてw
要は「書いてある内容をちゃんと理解できているか?」が大事なのです。
“His Story” から考える英文解釈の視点

呟きにも書いていますが、
「his story」を日本語訳する問題なら『彼の話』で良いかもしれません。
※もちろん問題によっては減点です。
しかし、これを読書として自分のためを考えるのであれば、
「his story」が『彼についての話』なのか『彼が書いた話』なのか、はたまた『彼が持っている話』という意味なのか、この違いを理解する必要があります。
ちなみに、これは英語では『名詞化表現』の有名な話ではあります。
英文解釈の「名詞化表現」とは

ここで簡単に「名詞化表現」について触れておきますと、
名詞化表現とは、英語が動詞的、叙述的表現よりも名詞的表現を好むことから、情報を名詞に濃縮する傾向にあるというものです。
『英語の発想(安西徹雄著)』という書籍の中でも
英語はどうも名詞中心であるのにたいして、日本語は動詞中心なのではないかという対象が浮かび上がってくる
と述べられています。(結構、どこでも書かれていますが、かっこよいので引用してみました。)
ちな、これです。翻訳家の有名な本なので読んでみるのは大アリです。
簡単なところで言うと
”She is a good tennis player.”
という文はいわゆる「彼女は良いテニス選手です」ではなく「彼女はテニスがうまいです」という意味と習ったと思います。
別にプロの選手ってわけではないのです。
つまり、”She plays tennis well.”なんです。
名詞にギュッと濃縮されてますよね。
この現象が「his story」にも起こっているということです。
そして「his story」の真意を判断するには、結局は「文脈判断」になります。
しかし、名詞化表現に含まれた濃縮があるという知識がないと「his story」を彼の書いた話なのか、彼についての話なのか、意識にすら上がらない恐れがあります。
意識にすら上がらないのであれば、文章をちゃんと読めない可能性があります。
知らないものはストコーマになり、認識できません。せっかくの読書で、それはもったいないですよね!
※「ストコーマとは何か?」についてはこちらの記事をば↓[kanren postid=”286″]
だから、まずは名詞化表現の濃縮という知識を自分の中にいれてあげ、考えうる可能性があるという視点を取り入れてあげるということです。
ちなみに、このことに対して、
『思考訓練の場としての英文解釈1(多田正行著)』で辛辣なご指摘がありました。
問題は、その解答者が読解とは文の真の意味を思考し理解し鑑賞または追体験するといことであるとの認識を持たず、たた逐語的に英語の単語を表面的かつ機械的に置き換えさえすればこと足れりとする、読者意識の粗雑さの低劣さにある。
そういうことですw
本書は受験の観点から書いていますが、むしろ一般学習者の方が刺さる一文だと思います。
ちなみにこの本です↓名著ですが古いので、もうあまり売ってないですね。
人生における「英語で読書する」という意義

「英語で読書」ってめっちゃいいことやと思うんですよね!
アホっぽい書き方になっていましましたがw
脳の活動としても有意義な時間ですし、自分の世界を広げるという点において日本語で読むのとはまた違った意味合いも持っています。
英語で読書できる人生って本当にいいと思うんですね。
「思考は言語ありき」なので新しい言語は新しい思考やアイデア、人生の選択肢までももたらしてくれるものですし、
さらに僕は『人生はゲシュタルトを作ること』だと思っているくらいです。気になった方はこちらの記事。[kanren postid=”3205″]
どんどん自分の中にゲシュタルトを作っていくことを考えると、
英語の意味をちゃんと理解する読書が必要ですので、
せっかくの高等な読書という活動ですから可能な限り有意義にできればと思っています!
英語で読んで内容を把握できているか?

受験英語では点数が取れれば良かったですが、普段の英文を読むときはその感覚ではだめです。
英語で情報収集するのであればちゃんと内容を理解できているかにフォーカスする必要があります。
そのためには前述したような英文の癖を知っておくのが1つのコツなのかなと思います。
もちろん、読んでいく上で自然と身につくという方もいるかと思います。
しかし、
「先に体系的に学んでおく方が楽ちゃう?」
というのが僕の意見です。
読むためのコツみたいな文法知識は『英文解釈』っていうジャンルになります。
英文解釈を学ぶことで、自分の読書の幅と可能性を広げることができます。
「英文解釈」についてはこれまでもたくさん記事を書いて来ていますのでこれらを確認して見て下さい。
[kanren postid=”5090, 1840, 2881″]
そして、今後の記事では、もっと英文解釈の具体的な知識の部分の話も書いていこうかなとも思っています。
実際、今回「名詞化表現」に触れましたが、実際、名詞化表現の理解が深まったかは謎ですよね。
「思わぬところに落とし穴があるで」って話で終わってしまっているので、どんどん理解が深まるような記事が書ければと思います。
はい!というわけで、
今回の内容は、英文を読んで受け取る情報の質を上げるためには、受験で癖になりがちな機械的、逐語的な読み方ではなく、内容を意識した読み方に変える必要がある!というお話でした。
今回も最後までお読み頂き有難うございました。