#1. ゲシュタルトについて

こんにちは。okamotoです。

『スイミーにならない事こそが、ノマドビジネスで成功する秘訣である』

という匂わせだけで、さらっと終わっていましたが、

今回から本格的に『自己中心的なノマドビジネスの本質編』をお届けしたいと思います。

 

ノマドワーカーが「スイミー」になってはいけない理由とは?

「スイミーは誰かに依存した状態である」という話をしましたが、

逆に『スイミーではない状態とはどういうことか?』と言うと、

『自分の価値観を体現している』

ということです。

そして、結論から言うと、

ノマドビジネスには、

自分の価値観を体現することで作られる

「世界観」こそが必要不可欠なのです。

 

しかしながら、人間って油断していると、すぐに「他人の価値観」に逃げ込んでしまいます。

  • 「この人はきっとこう言って欲しいんだ」と思うからそのように発言する。
  • 本当はやりたくないけど、つい周りに流されてしまう。断れない…。

 

子供の頃から “みんなと同じ事をするのが美徳” と教育されているために、

無意識的に『他人が作った “自分” というキャラを演じてしまう』のです。

 

僕も高校生の頃、この技能を高めすぎて「あー、この人は怒りたいタイプの先生なんやな」と察すると、わざと怒られるような事をするレベルにまで達していました。

そして怒られ、ふつうに殴られていたわけですがw

 

しかしながら、このような生き方していると、死ぬ時に死ぬほど後悔するだけじゃなく、

シンプルに「ノマド」として全く機能しないんですね。

というのも、

今の社会で人が集まるのは “コンテンツ” ではなく、その人が打ち出している “世界観” だから

です。

 

モノが満ち足り、情報で溢れかえった現在では「世界観をいかに打ち出すか」がノマドビジネスを作るポイントとなります。

 

ということは「ノマドビジネスを学ぶ」において、

「“世界観” をいかに構築するか?」

「そして、“世界観” をどのように活用するか?」

というのがメインテーマになるわけです。

そこで、まずは「世界観を活用する上で絶対的に知っておきたい概念とその使い方」を紹介したいと思います。

 

この概念は「ビジネス構築」に必要不可欠だけでなく「マーケティング」や「コピーライティング」「コンテンツ作成」までにも応用できる便利過ぎる概念なので、

もはや「この概念を使いこなせるかどうか」がノマドビジネスの明暗を分ける、と僕は断言しているわけです。

 

そんな重要すぎる概念こそが『ゲシュタルト』になります。

 

実は、僕のブログでは頻出の『ゲシュタルト』ですが、今回はいつも書いているような基本的な内容だけでなく、

「ビジネスを構築する上で具体的にどのように活用すれば良いのか?」

という一歩踏み込んだ所まで話していきたいと思います。

 

だからもし、あなたが

  • ノマドビジネスを構築したい
  • 情報発信で人が集まらない
  • 自分が提供できる価値が分からない
  • 仕事をしていると虚無感を感じる
  • 自分がしたいことに一歩踏み出せない

このような問題を抱えているのであれば、

 “ゲシュタルトを理解し、構築し、それを体現する能力を高める” 

ということをして欲しいのです。

 

ゲシュタルトとは何か??

「ゲシュタルト」という言葉を聞いてまず思い浮かぶのが「ゲシュタルト崩壊」だと思います。

「ゲシュタルト崩壊」は、同じ漢字をずっと見ていると、奇妙な漢字に見えてくるというものです。

下の「恋」という漢字をじーっと見てみてください。

恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋

ずっと見ていると「あれ?恋ってこんな漢字やったっけ?」ってなりますよね。

(ならないこともありますがw)

これがゲシュタルト崩壊という現象です。

 

漢字練習帳に同じ漢字ばかりを書いていると、その漢字に違和感を感じるようになるのも同じ理屈です。

 

ゲシュタルト崩壊は、文字通り「ゲシュタルトが崩壊する現象」のことですが、

「そもそもゲシュタルトとは何なのか?何が崩壊しているのか?」ということですよね。

ゲシュタルトとは

『物が単なる部分の集まりではなく、
部分どうしが関係性を築きながら、
1つの全体として存在している』

という概念です。

わかりにくいですねw

「部分」と「全体」に新しい関係性が生まれることで、部分だけでは存在しなかった意味が全体として生まれる、といった感じです。

 

感覚を掴むのにやはり漢字で考えるとわかりやすいです。

「立」と「木」と「見」の漢字はそれぞれ「たつ、き、みる」という意味ですが、合わせて1つの漢字にすると「親 (おや) 」という漢字になります。

部分では持っていなかった意味が全体として新しく生まれた(=ゲシュタルトを形成した)ということになります。

 

つまり、ゲシュタルト崩壊では、漢字全体として持っていた部分との関係性が崩れた状態で漢字を認識してしまう現象、ということです。

 

他にもゲシュタルトを理解する上で、

僕はよくマンガ『鋼の錬金術師(以下、ハガレン)』に出てくる「一 (いち) は全、全は一 (いち) 」という言葉を例にあげます。

ハガレンでは、

「一」は「オレ」であり、
「全」は「世界」である

と説明されていますが、

「おれ」という部分が集まることで「世界」が形成されているわけですが、「世界」はもとから存在していたものではなく「世界」も「おれ」がいることで新しく「世界」というものが定義されている、ということです。

自分 (個) と世界 (全) が相互作用的に影響を及ぼして定義し合っている、つまりこれが “ゲシュタルトを形成している” ということです。

画像1

 

ゲシュタルトについてもっと少し詳しく。

さらに一歩踏み込んでゲシュタルトを理解しておきましょう!

ゲシュタルトに関して違う見方をすると、

ゲシュタルトは

『低い抽象度ではバラバラのものが、
抽象度を上げることで1つの整合されたものになること』

となります。

 

物事はゲシュタルトを形成することで抽象度が高くなるということですが、

抽象度とは “Levels of abstraction” の略で、意味としては文字通り「どれくらい抽象的か」ということです。

はい、そのままですw

だから逆に抽象度が低くなるという事は「より具体的になる」ということになります。

「ポチ」という言葉よりも「ゴールデンレトリバー」の抽象度が高く、「ゴールデンレトリバー」よりも「犬」という言葉の方が抽象度が高く、「犬」という言葉よりも「哺乳類」の方が抽象度が高く、「哺乳類」よりも「有機物」という言葉の方が抽象度が高くなる。

【抽象度が高い】
有機物

哺乳類



ゴールデンレトリバー

ポチ
【抽象度が低い】

 

また、抽象度は「物事を認識する視点の高さ」とも言えます。

抽象度が高くなるにつれ、情報量は減少する一方で、包摂する概念は増加します。つまり見える世界・認知できる世界は広がるということです。ミクロとマクロの感覚ですね。

 

もちろん、どんなに抽象度を上げても、現実的に自分が知っている物しか認識することはできず、理解することもできません。

ただし、たとえば「シュナウザー」という犬種を知らなかった人が初めてそれを見た場合、「ポチ」ではなく「犬」という抽象度で認識することはできますよね。

その概念の中で以前は見えていなかった「シュナウザー」も犬であるという概念で勝手に認識されます。

というのも、「犬」という概念は「柴犬」「ゴールデンレトリバー」「ブルドッグ」のような既知の種類の犬によって定義されるもわけでもなく、また「犬」という概念が最初にあり、それが個々の犬に適用されるわけでもないからです。

個々の犬種が集まり、ゲシュタルトを形成することで1つ抽象度の高い「犬」という概念が生みだされるため、だから「シュナウザー」という犬を見た時、ゲシュタルト全体で認識することができ、「犬」と認識することができる、ということです。

「個」と「全体」とが双方向的に作用しあって存在しているので、未知の犬を見ても、これは「犬」と認識することができるというわけですね。

 

最後に「機能」や「役割」についても考えてみましょう!

機能や役割についても、低い抽象度でバラバラのものが、抽象度が上がることで1つの整合されたものになる、ということが見られます。

「細胞」を例に考えてみましょう。

「細胞」が集まると「筋肉」や「粘膜」という組織になります。そして、組織が集まると「心臓」や「脳」という器官になります。そして、器官が集まると「人」や「犬」という生命体になります。

部分である「細胞」という基本的な概念がありながらも、「心臓」と「脳」では付与された役割や機能が全く違います。心臓や脳という組織 (全体)と細胞(部分)が双方的に関係性を築いているからです。

つまり「細胞」という個が集まり、「組織」としての新しいゲシュタルトを形成することで抽象度が上がっているのです。

 

以上のように、

「新しいゲシュタルト(=全体)を構築すること」=「抽象度が上がる」

ということが実感頂けたかと思います。

 

はい!ということで、小難しい話が続きましたので、今回の内容はここまでにしておきます!

「なんか理屈っぽいなぁ」と思った人もいるかもしれませんが、

実際、ここまで細かく理解する必要はなかったのかもしれませんが、せっかくなのでw

というわけで、今日は押させておきたいポイントをまとめると、

  • 全体は単なる部分の集まりではないこと
  • ゲシュタルトを構築すると抽象度は上がること

最低限、この2つを理解してもらえれば十分です。

では、今回はゲシュタルトの基本的な概念を確認しましたが、

次回は『ゲシュタルトと付加価値の関係性』というビジネスチックな話をしていきたいと思います。

お楽しみに!それでは!

 

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